2016年04月28日

勝手に自分名義で借金をされた場合、返済しなければならないのか?

1 他人が借りた借金について返済する義務はない

自分で借金をした覚えがないにもかかわらず、ある日突然、債権者から連絡があり、あなたの名義で借り入れがあるので支払ってほしいと請求された場合、どうすべきでしょうか。

まず、大前提ですが、他人に名義を勝手に使われたとしても、自分が借金したわけではありませんので、法律上返済する義務はありません。

しつこく請求されたり、支払わなければ訴訟提起すると言われたりして、不安になり支払ってしまうことの無いよう注意すべきです。

また、聞いたことのない会社から請求された場合には、詐欺の可能性も否定は出来ませんので、その点も要注意です。



2 他人の名義を使って借金されてしまうリスク

ところで、そもそも、他人の名義を使って借金することが可能なのでしょうか。
実は、結論から言えば、可能です。

最近は、消費者金融のみならず、銀行のカードローンでも、ウェブ上で必要事項を入力させ、店舗では、保険証など顔写真なしの書類の提示で本人確認を済ませてしまうことがあります。

そのため、運転免許証のみならず(むしろ運転免許証では、本人確認の際に見破られる可能性が高いです)、保険証や光熱費の納入通知書(保険証と一緒に本人確認に使用されることもあるため)など悪用される可能性のある書類は、他人に使われないように管理することが大切です。



3 対処法

身に覚えがない借金を請求された場合は、放置せずに、まずは、自分は借りていないことを丁寧に説明し、請求者側で調査検討してもらうように促すべきです。

銀行や大手消費者金融が相手方の場合、きちんと対応してくれますし、基本的にはそれ以降請求してくることもなくなります。

私が担当した案件では、監視カメラで撮影された画像と名義人の運転免許証の写真とを比較して、名義人以外の者が借りたということを認めてくれたケースもありました。

それでもしつこく請求してくる債権者の場合は、弁護士に相談して、債務不存在確認訴訟を提起することも可能です。

くれぐれも、借りていない借金を返すことの無いように注意して欲しいと思います。




白土文也法律事務所は、遺言・相続などの個人の法律問題、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を中心に取り扱っております。
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posted by bunya-shirato at 16:12| 借金

2016年03月27日

預金の遺産分割

最近(平成28年3月23日)、預金が遺産分割の対象か否か争われていた事件の審理が、最高裁の大法廷へ回付されたというニュースがありました。

現在、預金は遺産分割の対象外ですが、預金も遺産分割の対象とする旨の判例変更が行われる可能性が出てきたことになります。


ところで、預金が遺産分割の対象外ということを知って驚かれる方も多いのではないでしょうか。


実は、現在の最高裁判例によれば、預金は、被相続人が亡くなり、相続が開始した時点で、法定相続分に従って当然に分割されるものと解釈されており、原則として、遺産分割の対象とはなりません。

実際の遺産分割協議や遺産分割調停において、預金も含めて遺産分割がされることが多いと思いますが、それは、当事者が、(意識しているか否かは別として)預金を遺産分割の対象とすることに合意しているためです。

東京家裁の遺産分割調停の待合室では、ビデオを流して、遺産分割調停の流れについて解説していますが、そのビデオでも、預金は原則として遺産分割の対象にはならず、当事者が対象とすることに合意をした場合に、遺産分割の対象とすることが出来るという解説をしています。


また、本来、現在の最高裁判例に従えば、預金は当然に分割されているため、各相続人が個別に預金の引き出しが可能です。

もっとも、金融機関によって対応は異なるものの、預金の相続手続きをする際、金融機関から遺産分割協議書等の書類の提出を求められることがほとんどだと思われます。
金融機関が相続争いに巻き込まれるのを回避するためにこのような取り扱いになっているのです。

このような扱いを当然だと思われている方が多いと思いますが、本当は、最高裁の判例とは異なる扱いが、各金融機関によって行われているのです。



以上のとおり、現状は、最高裁判例と実務の取扱にずれがある状況です。



最高裁がどのような結論を出すのか注目していきたいと思います。




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posted by bunya-shirato at 16:20| 相続