2015年10月11日

公正証書遺言の調査方法について

1 公正証書遺言の調査

遺言を公正証書遺言で作成していた場合、遺言者自身が謄本を保管していたり、遺言者が遺産を相続させたいと考えていた人物に保管させていることがあります。

しかし、遺言者自身もその他の人物も保管していなかった場合は、公証役場において、公正証書遺言の有無、その内容を調査することが可能です。


2 遺言検索システム

公証役場には、「遺言検索システム」というものがあり、平成元年1月1日以降において全国の公証役場で作成された遺言書が検索できます。
※東京の場合は、昭和56年1月1日以降に作成された遺言書、大阪の場合は、昭和55年1月1日以降に作成された遺言書が検索可能とのことです。

また、遺言書を作成した公証役場に出向く必要はなく、お近くの公証役場で全国の公証役場の遺言書について照会することが可能になっています。


3 利用できる人

遺言検索システムを利用できる人は、遺言者が亡くなる前は、遺言者本人のみですが、亡くなった後は、相続人、受遺者などです。


4 必要書類

被相続人が亡くなったことが分かる除籍謄本、利用する方が被相続人の利害関係人であることを証明する資料(戸籍など)、利用する方の本人確認書類が必要になります。


5 手続の流れ

公証役場に対して、遺言書の照会をすると、公証役場から、「遺言検索システム照会結果通知書」が交付されます。
その通知書で遺言書が登録されているか否か判明しますので、登録されている場合は、
通知書を持って保管している公証役場に出向き、閲覧又は謄本の交付を請求することで、遺言書の内容を確認することが可能になります。



白土文也法律事務所は、遺言・相続などの個人の法律問題、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を中心に取り扱っております。
調布・稲城・多摩・府中・狛江・三鷹など多摩地域・京王線京王相模原線沿線、世田谷区・杉並区その他の東京23区、川崎市その他の神奈川、埼玉、千葉、茨城県その他の関東各地からの法律相談を受け付けております。
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posted by bunya-shirato at 11:27| 相続(遺言書)

2015年09月20日

遺言書を発見した場合どうすべきか?(検認手続きについて)

1 遺言書を発見した場合
  
民法では、遺言書を発見した場合に関して、

1004条
1項 遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。

2項 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。

3項 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

と定めています。


いわゆる検認について定めたものです。

相続人は、公正証書遺言以外の遺言を発見した場合は、例えば、被相続人の自宅から、自筆証書遺言(被相続人が手書きで作成した遺言書)が出てきた場合は、家庭裁判所に検認の手続きを請求する必要があり、また、勝手に開封をしてはならないことになります。



2 検認の目的
  
では、どうして検認が必要なのでしょうか。

裁判所のHPによれば、

「検認とは,相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。」

とされています。

要するに、その状態を保全しておき、偽造や変造を防止するのが目的の制度です。

そのため、検認後にも遺言書の有効性について争うことは可能です。



3 相続登記や預金の相続手続きには検認が必要

状態を確認するだけの手続きではありますが、

不動産について、遺言書の内容に基づいて、相続登記申請をする場合、検認がなされていない場合は、法務局では受け付けてもらえませんし、遺言書に基づいて、預金を相続する場合も、検認が必要とされています。

したがって、公正証書遺言ではなく、自筆証書遺言を発見した場合は、検認手続きを忘れないようにして下さい。


今回は、検認手続きの目的などについて解説しました。



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posted by bunya-shirato at 11:55| 相続(遺言書)