2015年06月14日

相続放棄の手続き・家庭裁判所に対する申述と受理について

1 家庭裁判所での手続きが必要

前回は、遺産分割の結果財産を取得しない場合と相続放棄との違いについて解説しました。
今回は、相続放棄の具体的な手続きについてお話したいと思います。

相続放棄の効力を生じさせるためには、家庭裁判所に対して、申述という手続きを行い、家庭裁判所に受理をしてもらう必要があります。

例えば、「私は相続放棄します」等と書面に書いて、他の相続人に手渡したとしても、相続放棄の効力は生じません。

必ず、家庭裁判所での手続きが必要なのです。



2 具体的な手続き

申述の具体的な方法ですが、亡くなった被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して、相続放棄の申述書と添付書類を提出する必要があります。

提出をすると、家庭裁判所が書類を受け、審理を行い、相続放棄の申述が相当だと判断した場合に、「受理」する旨の審判を下します。

なお、書類を提出しただけでは「受付」られただけであり、家庭裁判所が審理をして、「受理」の審判を下して初めて相続放棄の効力が生じます。


また、審理の対象は、真意に基づく申述か否か、法定単純承認(一定の事由がある場合、相続を承認したものとして相続放棄が認められなくなります)の有無、熟慮期間内の申述か否か、などです。



3 その他の注意点

なお、積極的な財産(土地や建物など)は放棄せずに、消極的な財産(借金など)だけの放棄、一部の財産だけの放棄(土地・建物は放棄するが、預貯金は放棄しないなど)は認められていません。

自分に利益のある部分だけ相続し、不利益になる部分は放棄するという都合の良いやり方は許されていないのです。

あくまで、プラスの財産もマイナスの財産も含めて一切相続するのか、しないのかという判断が求められます。


以上のように、相続放棄のためには、家庭裁判所に対する申述という手続きが必要です。
申述という手続きを行っていない、あるいは、申述をして家庭裁判所に受け付けてもらったが、受理の審判が下されていない場合は、相続放棄の効力は生じていません。




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posted by bunya-shirato at 09:20| 相続