2015年04月05日

相続に関するもう一つの期限・相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

 前回、相続に関する期限の話をしましたが、実は、もう一つ気に留めておくべき期限があります。

 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例に関する期限です。

 相続や遺贈により財産を取得した者が相続税を課されている場合、その取得した財産を、相続税の申告期限から3年以内に譲渡した場合、この特例が適用になり、相続税額のうち一定金額を譲渡財産の取得費に加算することが可能になります。

 譲渡所得税は、以下の計算式で算出した譲渡所得に対して課税されます。

 「譲渡所得=譲渡収入金額−(取得費+譲渡費用)」

 そして、上記の特例が適用になると、この計算式の「取得費」の部分に、その譲渡した財産に対応する相続税額を加算することが可能になるのです。
 ※平成26年末日までに開始した相続・遺贈のケースでは、土地等(土地及び土地の上に存する権利)については、その譲渡した土地等に対応する相続税という制限はなく、相続や遺贈で取得した全ての土地等に対応する額とされていますので、より一層特例の恩恵があります。

 つまり、相続により取得した財産を、相続税の申告期限から3年以内に譲渡した場合には、その財産にかかった相続税も取得費として計上出来、結果として、節税になるというわけです。


 ところで、ここで重要なことは、財産を売却して代金を分割(換価分割)する可能性がある場合、遺産分割に期限がないからといって、ズルズルと分割協議をするのではなく、申告期限から3年以内に間に合うように遺産分割をすべきということです。
 生前の相続税対策だけでなく、遺産分割協議においても、相続税を念頭に置く必要がありますので、気に留めて頂ければと思います。


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posted by bunya-shirato at 13:39| 相続