2015年01月07日

財産が少なくても争族対策!

前回、相続対策には、@争族対策、A節税対策、B納税資金の確保の3つがあるというお話をしましたが、今回からは、@争族対策について解説したいと思います。

「私の家は、財産が少ないから相続のことを心配する必要がない」
相続の話や遺言の話をすると、このような返事が返ってくることがあります。
具体的に話を伺うと、財産が相続税の基礎控除額を上回っておらず、相続税を支払う必要がないため、確かにその点では心配がないようです。
もっとも、相続税の心配はなくとも、争族対策をすべきケースは多々あります。

司法統計年報という裁判所が公表しているデータによれば、平成25年度に全国の家庭裁判所で調停や審判が成立した遺産分割事件のうち、

遺産額が5000万円以下のケースが全体の約75%
※1000万円以下のケースと1000万円〜5000万円以下のケースの合計

を占めていることが分かります。

遺産額が1000万円以下のケースに限っても、全体の約32%

を占めています。

遺産額5000万円以下であれば、昨年までは、相続税が課税されることはないのですが、それでも、遺産分割争いになり、家庭裁判所で調停や審判が行われているのです。

もちろん、家庭裁判所に持ち込まれるケースは、亡くなった方の人数全体でみれば、相当少ない件数にはなりますが、私の弁護士としての経験で言えば、家庭裁判所に申し立てはしなかったものの、遺産分割を巡って親族間で争いになった、もしくは争いにまで至らなかったものの、親族間で感情的な対立が生じてしまったケースはたくさんあるものと思われます。

このように、「私の家は、財産が少ないから相続のことを心配する必要がない」という考え方は、争族対策という観点では、改めて頂いた方がよいと思います。

次回は、具体的に、どのようなケースで争族の可能性があるのか、具体的に見ていきたいと思います。
posted by bunya-shirato at 14:14| 相続